著者は文部省のキャリア官僚から人材紹介業へ転じた変り種。転職サービスを利用して感じる疑問、たとえばキャリアアドバイザーにいくら自分の希望する仕事内容等を伝えても、メールで送られてくる求人案件にそれがまったく反映されなかったりするのはなぜなのか?といったことに答えを見つけることが出来る。 正式には職業紹介業として区分される人材紹介会社は、そもそもはハローワークが提供することの難しい専門的な職種にのみ民間の力を活用しようということで生まれたらしい。現在ではいくつかの紹介禁止職種を除く、すべての職種を対象とすることが出来る。そして、人材紹介会社は求職者の申し込みを断れないこととなっている。結果、求人を紹介しても就職が難しいと目される人に対してのサポートはいきおい弱いものとなる。 キャリアアドバイザーとの相性や彼らの能力にもよるが、概して大手は求職者一人一人に割ける時間が少なく、機械によるマッチングに頼らざるを得ないようだ。ただ、保有する求人案件が膨大なため、就職・転職に結びつく率は高い。この業界でも大手数社の寡占化が進んでいるという。3ヶ月先の売り上げの見通しすら立てられないビジネスモデルのため経営は不安定になりがちで、人材紹介専業ではなく求人情報誌やウェブサイトなどコアビジネスの周辺で多角化し、経営の安定度を増す方策が採られている。 |
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